091026 置屋罰金殺人未遂事件

「置き屋」の非道な理不尽さ…温泉コンパニオン裏事情 被告が母を刺したワケ、裁判員も「聞きたかった」/MSN産経ニュース

・・・法廷では、被告が犯行に至った背景の1つとして、温泉街でコンパニオンとして働いていた長女が科された理不尽な“借金地獄”が明らかになった。(太田明広、高木克聡)

過酷な“罰金制度”、理不尽な取り立て

審理の中で、被告の長女が、勤め先の置き屋(コンパニオンを派遣する事務所)の不合理な“罰金制度”で莫大(ばくだい)な借金を負わされ、親である被告自身も返済に追われていた実態が明らかにされた。「遅刻1回で数万円、客と個人的に会えば1回50万円以上の罰金が科された」といった事情が説明されると、一般から選ばれた裁判員は被告の心中を推し量り、幾度も涙をぬぐった。
地方の温泉街では珍しくない話です。
数年前,石和温泉郷は,「ピンクコンパニオン」で一斉を風靡しました。疲弊する地方の温泉街の中で,ほかの真似できない企画で気を吐いていました。しかし,これらの業務に携わる人の実態はこういうものだったわけです。いわゆる貧困ビジネスの一環でしょう。

なぜ警察が介入しないの?弁護士は相談だけで終わるの?

うーん。これらの案件の処理は非常に難しい,というのが個人的な感触です。
一部地域の人権感覚は,大日本帝国憲法以前の地域もあるくらい,江戸時代ちっくな感覚が地域を支配しているところもあるのです。公務員や法曹が介入しても,地域や人間関係で,個人が潰されるわけです。法的介入が必ずしも解決の糸口にならないことがあります,とだけ言っておきます。id:fuki1234さん,id:kaerudayoさん,まあ,そういう世界なんです。介入しても,依頼者・被害者に逆に裏切られることもあるわけで。地域ぐるみでそういう構造を排除できればいいのですがね。そういう意味で,本件は,事件化されて,地域の人々の署名が集まったのは,いいことなのかしら。