080702【朝日新聞】「不当解雇です、ご主人さま」 メード女性に解決金 大阪

金額も小さい一労働同事件ですが,こういった案件も裁判を通じて解決できるという意味で,いい一例です。
【朝日新聞】不当解雇です、ご主人さま」 メード女性に解決金 大阪 魚拓

大阪・ミナミのメードカフェで働いていた女性が「一方的に解雇された」として、経営会社を相手に解雇予告手当など49万円の支払いを求める訴訟を大阪簡裁に起こした。経営会社側が解決金17万円を支払うことで1日、和解した。

 訴えたのは自称「永遠の18歳」でタレント活動もしている愛沢りん(本名・森愛)さん。愛沢さんによると、昨年12月にアルバイトとして採用され、時給800円で働いていたが、2月いっぱいで解雇されたという。解雇予告手当と未払い分の残業代の支払いを求めて、5月に提訴した。

請求額が49万円です。記事にいつ提訴したか書いていないのは少し不親切ですね。
裁判で愛沢さんは、遅刻・欠勤した場合に「罰金3千円を徴収する」という規約について今年2月に説明を求めたところ、メールで「考えが合わないので今月いっぱいの契約とする」と通告され、解雇されたと主張。会社側は「双方が納得した上での退職だった」と争う姿勢を見せた。角藤恒男裁判官は和解を促し、解雇予告手当に相当する額を支払うことで決着した。

 愛沢さんは弁護士を頼まず、訴状はインターネットで見つけたひな型をもとに一人で書き上げたという。現在は別のメードカフェで働いているといい、「無事に解決できてよかった。明日からまた新たな気持ちでメードとして働きます」と話した。(阪本輝昭)

罰金を徴収したり,メールで「考えが合わないので今月いっぱいの契約とする」としたり,結構あくどい事業主のようです。
 こういう事業主相手に,解雇予告手当て相当額で和解をするのは,解雇を有効と認めるような感じなので,プラスアルファの積み増しと,今後はこういうことをしない,という約束をさせるくらいはしても良かったのでは,という気がします。
 また,支援者はいるようですが,労働運動としての広がりを持っていないようですね。そういう意味で,他のメイドカフェメイドさんたちの労働条件を改善する,という点ではいまひとつかと。

 何はともあれお疲れ様でした。